更年期の体調について

更年期とは、女性のライフステージの中でホルモンバランスが大きく変化する時期です。一般的に40代後半から50代前半にかけて訪れ、閉経を挟んだ約10年間を指します。この時期には、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少し、心身にさまざまな変化が現れることがあります。


✴更年期に起こる主な症状✴


更年期の症状は個人差が大きく、ほとんど症状を感じない人もいれば、日常生活に支障をきたすほど辛い症状を経験する人もいます。以下、主な症状となります。

1. ホットフラッシュ(のぼせ・発汗)
突然顔が熱くなり、大量の汗をかくことがあります。特に夜間に起こると、睡眠が妨げられることもあり、疲労感の原因になります。

2. 冷えやだるさ
ホットフラッシュとは逆に、血流が滞ることで手足が冷えやすくなります。体全体が重だるく感じることもあり、日常の活動が億劫に感じられることもあります。

3. 不眠や疲労感
ホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れ、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりすることがあります。その結果、日中の疲労感が増し、集中力の低下を感じることも。

4. 気分の浮き沈み
感情のコントロールが難しくなり、些細なことでイライラしたり、不安を感じたり、落ち込んだりすることがあります。更年期の心の変化は決して気のせいではなく、ホルモンの変動によるものです。



✴更年期の体調を整えるための対策✴


更年期の症状とうまく付き合うためには、日々の生活習慣を見直し、自分の心と体に優しくすることが大切です。

1. 体を温める
冷えを防ぐために、以下のような習慣を取り入れましょう。

湯船にゆっくり浸かる(38〜40℃のぬるめのお湯がおすすめ)
首やお腹、足元を冷やさないようにする
温かい飲み物をこまめにとる(ショウガ湯やハーブティーなど)

2. ヨガやストレッチを取り入れる
適度な運動は血流を促し、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。特にヨガやストレッチは、リラックス効果が高く、呼吸を深めることで心の安定にもつながります。

3. 栄養バランスを意識した食事
更年期の体調管理には、食事が重要な役割を果たします。

・大豆製品(豆腐、納豆、味噌など)
→ エストロゲンに似た働きをするイソフラボンを含む
・カルシウム(小魚、乳製品、緑黄色野菜など)
→ 骨密度の低下を防ぐ
・マグネシウム(ナッツ類、海藻、玄米など)
→ 自律神経の安定に役立つ
・発酵食品(ヨーグルト、ぬか漬け、キムチなど)
→ 腸内環境を整え、ホルモンバランスをサポート

4. 良質な睡眠をとる
睡眠不足は更年期の症状を悪化させる要因のひとつ。

寝る前のスマホやテレビは控え、ブルーライトを浴びないようにする
深呼吸や軽いストレッチで副交感神経を優位にする
リラックスできる音楽やアロマを取り入れる


更年期は新しい自分と向き合う時期


更年期は、人生の折り返し地点とも言える時期。これまでとは違う体の変化に戸惑うこともあるかもしれませんが、決してネガティブなものではありません。むしろ、自分の体を大切にし、これからの人生をより心地よく過ごすための準備期間とも考えられます。

無理をせず、自分に合った方法で体調を整えながら、これからの人生をより豊かにしていきましょう。小さな工夫や習慣の積み重ねが、心と体のバランスを整える大きな力になります。


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