夏になると、冷房で体がだるくなったり、冷たい飲み物がやめられなかったり…。
実は、熱中症や夏バテの背景には“内側の冷え”が潜んでいることもあります。
この記事では、そんな「夏の冷え」と「体感温度のつらさ」にヨガの視点でアプローチ。
今日からできる、心と体を“内から涼しくする”冷え活習慣をご紹介します。
暑い日が続いていますが、エアコンの中に長時間いるせいか、体が重く感じることが増えました。
外は暑いのに、夜になると手足が冷えて眠れなかったり、食欲がなくなったり…。
冷えが原因なのかなと思いつつ、何をすればいいのかわかりません。
暑さにも冷えにも負けない体をつくる方法があれば、ぜひ知りたいです。
(52歳・女性)
ご相談ありがとうございます。めぐりヨガの川島薫です。
暑い日が続きますね。私は、この夏を乗り越えるために朝の涼しい時間(それでも暑いですが)に、ウォーキングを行って体力維持につとめています。走った後は、頭にたまった熱をとるために保冷剤を乗せてクールダウンです!
そんな一面もございますが、暑さ対策というと「冷やす」ことばかりに目が行きがちです。しかし、ヨガでは“冷えない体”をつくることが、結果的に“暑さに負けない体”につながると考えます。
冷房による冷えや、冷たい飲食物のとりすぎは、実は自律神経を乱しやすく、「汗がうまくかけない」「だるさが抜けない」「胃腸が働かない」などの不調を引き起こすこともあります。
夏の体調管理のカギは、外側だけでなく“内側をととのえる”こと。
涼しく過ごす工夫はもちろん大切ですが、呼吸・感覚・内臓の巡りに目を向けることで、
自然と体が心地よく「涼しさ」を感じられるようになりますよ。
今日からできる、体感的に涼しくなるヨガ的冷え活
1)舌を丸めて吸う「シータリー呼吸」

口をすぼめて息を吸い、鼻からゆっくり吐くだけの簡単な呼吸法。
舌や喉を通る空気がひんやりと感じられ、気持ちの火照りもすっと鎮まります。
<やり方>
- 舌をストローのように丸め、口から息を吸う(できない場合は歯のすき間から)
- 鼻からゆっくりと吐く
- 5回ほど繰り返す(※冷房の効いた室内で行うとより効果的)
2)足先を温めて“内冷え”を防ぐ

「冷え活=温めること」と思われがちですが、足元をあたためることが、結果的に体の熱を下げる助けにもなります。
足湯やレッグウォーマーで足元を整えると、体の中の余分な熱が上へこもるのを防ぎます。
<ヨガ的おすすめ>
夜寝る前に、足をお湯でほぐしてから簡単な前屈(長座前屈やチャイルドポーズ)を。
内臓の巡りが整い、寝苦しさが和らぎます。
3)涼しさを“意識”で引き寄せる

ヨガでは、意識を向けたところに感覚が集まるとされています。
たとえば、冷たい床に足をのせたとき、その“ひんやり”に数呼吸集中するだけで、体全体がすっと涼しくなるように感じられます。
<おすすめの場面>
- お茶を飲むときに、茶器の冷たさに手を添えて感じる
- 夜のシャワーで、背中や首の温度の変化に目を向ける
こうした五感の意識づけが、体感温度を自然に下げることにつながります。
おわりに
夏の不調は、「暑さのせい」だけではなく、冷えや緊張、自律神経のアンバランスが積み重なって現れることも多いもの。
ヨガ的冷え活は、「あれこれ対策する」のではなく、“今の自分にやさしく気づく”ことから始まります。
暑さに立ち向かうのではなく、ゆるやかに受け流す。そのしなやかさこそが、この夏を心地よく過ごすヒントになるのかもしれません。
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