アクロス・ザ・ユニヴァースとヨガの教え
〜ビートルズの音楽にひそむ瞑想の世界〜
ビートルズの名曲「Across the Universe(アクロス・ザ・ユニヴァース)」は、1969年にジョン・レノンによって生まれ、アルバム『Let It Be』に収録された楽曲です。その詩的で幻想的な響きは、ただのポップソングを超えて、まるで瞑想のような静けさと宇宙との一体感を伝えてくれます。今回は、この曲をヨガ哲学の視点から読み解いてみましょう。
マントラ「Jai Guru Deva Om」の響き
歌詞に繰り返し登場する「Jai Guru Deva Om」はサンスクリット語のマントラです。
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Jai … 勝利・讃え
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Guru … 師・導き手
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Deva … 神聖な存在
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Om … 宇宙の根源音
これを直訳すると「聖なる師に栄光あれ、宇宙の根源に帰依します」となります。
まさにヨガの教えにおける「プルシャ(純粋意識)」や「ブラフマン(宇宙の大いなる原理)」への賛美と調和の祈りといえます。
流れる言葉と心の働き
曲の冒頭には「言葉が紙コップに注がれる雨のように流れていく」と表現されています。これは、私たちの心に浮かぶ思考や感情が絶えず流れ去っていく様子を描いています。
ヨーガ・スートラ(ヨガの有名な文献)には「ヨーガとは心の働きを止滅すること(citta vritti nirodhah)」とあります。
心は波立ち、次々と考えが生まれますが、それを止めるのではなく観察し、流れにまかせることで静けさへと近づける——まさに瞑想の本質を表現しているのです。
「変わらない世界」と内なる自己
この曲の中で繰り返される「Nothing’s gonna change my world(何も私の世界を変えることはできない)」という歌詞があります。
これは、外の世界がどれだけ変化しても、内側にある本質的な自己は揺らがないというメッセージにも受け取れます。
ヨガ哲学で語られる「アートマン(永遠の自己の魂)」や「スタイリヤ(不動心)」の教えに通じ、聴く人に深い安心感をもたらします。
音楽が導く瞑想の扉
「Across the Universe」は、
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思考や感情をただ流れに任せること
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宇宙の愛と光を感じること
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変化の中にあっても揺るがない本質を信じること
この三つをやさしく私たちに思い出させてくれる曲です。
この音楽を流せば、自然と心が広がり、宇宙と一体となる感覚を体験できるでしょう。
🌌 音楽は時に、言葉を超えて魂を震わせます。
「Across the Universe」は、まさにヨガ哲学そのものがメロディになったような楽曲。
日常の中でふと聴くだけでも、瞑想の扉を開く鍵になるはずです。
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一緒にヨガをし、自分と調和する時間を大切にしましょう!